公正証書が必ず必要となるケース
お金を貸し借りするときや、離婚するとき、遺言を残したいときなど、公正証書を作成しておいたほうがいい場面はいくつかありますが、ここでは、必ず公正証書を作成しないといけないというケースをご紹介したいと思います。
事業用の借地権を設定するとき
「借地権」とは、建物を所有することを目的として誰かが所有している土地を借りる権利のことをいいます。
所有する建物としては、家や商業用の施設、いろいろな種類が考えられますが、住むための建物ではなく、事業用の建物を所有するための借地権のことを、事業用借地権といいます。
借地権については、借地借家法という法律で定められており、事業用借地権については、契約期間を10年以上20年未満とし、契約期間が過ぎても更新はできないと決められています。なお、契約期間が満了したら、借主は自分が所有している建物を取り壊してから借主に土地を明け渡す必要があります。
この事業用の借地権を設定するには、必ず公正証書を作成しないといけません。
詳しくは、事業用借地権のコーナーで解説しますので、そちらをご覧下さい。
任意後見契約を行うとき
ご高齢の方が、痴呆などが原因で、ご自身の財産の管理や年金の管理、介護サービスを受けるための手続きや、入院をされるときの費用の支払いなど、生活に必要な手続きを自分で行うことが難しくなった場合、誰かにこれらの手続きをお願いしなくてはなりません。
ご本人に代わって、上記のような契約や管理を行う人のことを後見人といいます。ご自身で判断して契約などを行うのが難しくなった場合は、身内の方などが家庭裁判所に申立てを行うことによって、家庭裁判所が後見人を選任してくれます。
ただ、元気で何でも自分で判断できるうちに、将来万が一のことがあったらこの人に後見人になってもらいたい、という希望をお持ちの方は、任意後見契約を行い、それを公正証書にしておくことが必要です。
任意後見契約をしておくことのメリットは、自分が「この人に後見人になってもらいたい!」という希望が通るということです。実際に判断能力がなくなってから、家庭裁判所に申立てをした場合は、誰を後見人とするかは家庭裁判所によって決定されますが、任意後見契約の場合は、自分が「この人なら安心して任せられる!」と思う人を選べる(その人が後見人となる資格を持たない場合は別として)ので、その違いは大きいといえるでしょう。
詳しくは、任意後見契約のコーナーで解説しますので、そちらをご覧下さい。

